徳藏院

真言宗豊山派日暮山医王寺徳藏院のサイト

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16年10月に投稿した記事

阿字観

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阿字観本尊

「阿字観(あじかん)」とは真言密教の瞑想法の一つであり、
瞑想により「世界と自分はひとつである」ことを実感することです。

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【大日如来】

 阿字観本尊の梵字で顕される「大日如来」は真言宗において最も重要な仏様で、あらゆる宗教における神仏は全て大日如来の顕現でありその身体は宇宙そのものであるとされます。
つまり、全ての諸尊は大日如来の応化身(救いの対象によって姿を変える事)であり、一粒の微塵の中にも大日如来は存在していると考えられています。
サンスクリット語では「偉大な光照者」と言う意味を持ちます。
永遠に光り輝き闇を照らす太陽になぞらえて”大日”如来と漢訳されました。
また”如来”とは真理の世界から来た者を指し、悟りの境地に至り真の仏となった者を意味する言葉です。

観法(かんぼう)のすすめ「アジカンってなあに?」
(真言宗豊山派季刊誌 「光明」より)

 空が晴れたり曇ったりするように、私たちの心も迷い雲におおわれることもしばしば。そこで「観法」のおすすめです。
観法とは、そんな心の塵や垢が洗い落とされ、み仏と同じ清浄な心に目ざめて、真理をさとるための真言宗の瞑想法です。
興教大師も熱心に励まれたと伝えられています。「阿字観」というのは、そうした観法の一つです。

阿字観への道

 まずは坐ってみて下さい。座禅の姿勢を整え、体を安定させます。色々な決まりはありますが、初めての方は、とにかく余分な力をぬいて、リラックスすることが大切です。
次ぎに呼吸に意識を集中し、自分の心の中の不安や悩みを息とともに外へはき出すような気持ちで、深く長い呼吸をこころがけます。

 ここで上にある画をじっくりと見つめて心に焼きつけます。この画は阿字観本尊といい、満月をかたどった「月輪(がちりん)」の中に、「蓮華(れんげ)」と梵字の「阿字(141)」が描かれています。
晴れた夜空に輝く満月は美しく、泥の中に咲く蓮の花もまた、美しく清い心を表しています。ア字(141)は大日如来さまのことで、この一字に真言宗の深い教えが凝縮されています。
この「月輪」「蓮華」「ア字(141)」を自分の心の中に観じ念じていくことによって、清く澄みきった静かな仏さまと同じ心になりきることができるのです。

(チョッとだけ、この画面の前でやってみて下さい。)

信海大僧正

徳藏院前住職、信海大僧正が富士山へ巡礼した際の写真です。30年前、寺の地袋より発見、変色・キズなど修整してようやく甦りました。

その後、富士山は世界遺産になり、したがってこの写真は非常に貴重な写真になりました。きしくも、来年は信海大僧正の33回忌にあたります。

 

 

 

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